コンプライアンスの本質は「心が通う仕事」だと思う

豊橋市で起きた契約不適切処理。
その後、行政側の説明は、
- 「内部調査は行った」
- 「再発防止に努める」
- 「法律上問題ない」
- 「コンプライアンスを徹底する」
という趣旨でした。 近藤ひさよし オフィシャルサイト
もちろん、仕組みを整えることは大切です。
ただ、“徹底”という言葉は、紙の上だけで完結してはいけない。
そんなことを改めて感じる相談が、最近ありました。
「見積り合わせ」の依頼が、連絡もなく会社に来た
とある事業者さんから、こんな相談です。
「市役所の○○部署の方が、事前の連絡もなく突然会社に来て、見積り合わせの依頼をされて困惑しています…」
本当に困っているなら協力もしたい。
むしろ、市の仕事に協力したい気持ちはある。
でも、いきなり来られたら、現場は混乱します。
準備もできないし、担当者が不在のこともある。
先方の業務も止まる。
ここに、いちばん危険な落とし穴があります。
「仕事を回すこと」が目的になってしまう瞬間
見積り合わせは、手続きとしては必要です。
令和7年決算が不認定になるほど、豊橋市では不適切な契約をして問題になりました。
ただし、それは「相手がいて初めて成立する」ものです。
“相手の時間”
“相手の事情”
“相手の理解”
これを抜きにして、「回りました」「取れました」「やりました」だけが残ると、
コンプライアンスどころか、信頼が削れていきます。
コンプライアンスとは、ルールを守ることだけではなく、
相手への敬意を守ることでもあるはずです。
信頼できる部長さんに状況を共有しました
私はこの相談を受けて、信頼している部署の部長さんの部署でしたので連絡を取り、状況をお伝えしました。
すると部長さんは、こちらの意図を理解してくださり、
「まずい状況も理解しました。今後、部署を超えて共有します」
と返事をくださいました。
正直、ここは安心しました。
“市役所は全部ダメだ”と言いたいわけではありません。
むしろ、こうして理解し、改善に向けて動ける人がいる。
そこに希望があると思っています。
形だけの「徹底」ではなく、心が通った業務へ
契約不適切処理のあとに掲げた「コンプライアンスの徹底」。
マニュアルが増え、チェックリストが増えただけにしないためにも
- まず一本、電話を入れる
- 事前に事情を聞く
- 相手の都合を尊重する
- “協力してもらう立場”を忘れない
こういう基本の積み重ねが、共に豊橋で成長する仲間への配慮だと考えます。
市役所の仕事は、市民の信頼で成り立っています。
そして、市の事業は、事業者の協力があって初めて回っています。
「形だけ作ろう市役所」ではなく、
心が通った業務ができる市役所になってくれると、嬉しいです。
(※部署名・事業者名は特定につながるため伏せています)

